夜中に足がつり
痛くてのたうちまわっていたら
お腹がつり
慌てて塩をなめて
ポカリを飲み
おさまったかと思ったら
反対側の足がつった
全身けいれんで救急車に乗った
大学2年の夏を思い出した
早稲田大学のテニスコート
夏の関東学生大会予選決勝
ファーストセットを6-0でとり
セカンドセット2-2のとき
身体に異変が
今考えると
熱中症だろう
6-0 2-6 2-6で敗れて
本戦出場の夢は砕け散り
試合後
水道の水を飲んでいたら
いきなり吐いて
全身けいれんに
お腹から指まで
筋肉という筋肉がつり
救急車で
東京女子医大病院に運ばれた
着ていたテニスウェアをハサミで切られ
全身に何かを塗られた記憶がある
注射と点滴で落ち着き
数時間後
国立市のアパートへ帰った
学ランに着替えだけど
テニスシューズは
コートに置きっぱなしだったから
緑色のスリッパをもらい
おかしな格好で
中央線に乗った
ジロジロ見らて
国立駅まで
かなり恥ずかしかった
その夜
アパートで麻雀をした
死にかけた夜に
なんで麻雀?って思うけど
あの日は
死にかけたことより
予選通過をかけた大一番で
大逆転負けをしたショックが大きくて
(というか、ファーストセット6-0で取ったこと自体が、フロックなんだけど。
昔から時々、まぐれ勝ちがあり、関西ジュニア本選で、第3シードを6-0 6-0で撃破した大まぐれ勝ちもあったw)
さすがに
お酒は飲まず
アパートで寝ていたら
ノックの音
近くのアパートに住んでいた
テニス部の仲間が
(国立市西にアパートがあったから、自分たちでは西族って名前をつけていた)
いきなりやってきて
徹夜で麻雀となった
いま思うと
ひとりにしないように
気配ってくれた気もする
カセットテープで
中森明菜を聞きながら
クーラーもない夏のアパート
扇風機をつけて徹夜で麻雀
朝方
西族のみんなは
アパートへ帰って行き
僕は少し寝た
テニスコートに置きっぱなしだった
ぼろぼろのナイキフォレストヒルズは
後日
早稲田大学テニス部の親切な人が
一橋大学テニス部部室に届けてくれた
足がつると
あの日のことを思い出す
緑色の
便所のスリッパは
しばらくアパートに置いていたが
引っ越す時に捨てた
大学四年間で
予選決勝までは
その後も何度か到達したけど
関東学生大会本選には
一度も進めなかった
あの時
試合にまぐれ勝ちして
予選通過していたら
何かが変わっていたのか?
ワンチャンスを逃した気がして
その後
よく、そんなことを考えたけど
今思えば
熱中症の
処置が遅れていたら
命を落としていたかもしれない
ワンチャンス逃したのではなく
たくさんのチャンスをもらったのだ
↓その頃の僕w
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