この写真は
中井由梨子さんのノートです
原作本を書くため
脚本を書くため
たくさんの資料を
アルバムのようにまとめ
いつも大義くんを感じながら
執筆にあたったそうです
2020年
世界は
まさかのコロナ禍に襲われました
「20歳のソウル」も
2020年初夏には
撮影に漕ぎつけたいと思っていましたが
コロナ禍により
映画もドラマも
撮影は延期、中止が相次ぎ
20歳のソウルの進行にも
大きなブレーキがかかりました
日本中に
コロナ禍により
断念せざるを得なくなった
たくさんの作品があったでしょう
我々も例外である保証は無い
「この映画だけは、絶対に着地させたい」
スタッフ一同
思いは一つでした
ステイホームの中
来るべき日に向け
脚本の打ち合わせを重ね
キャスト候補への
オファーを始めます
高橋健一先生役に
佐藤浩市さん
主人公、浅野大義くん役に
神尾楓珠くん
素晴らしい俳優部に
OKをいただきます
佐藤浩市さんは
ステイホームの中
指揮の練習をスタートしてくださり
神尾楓珠くんも
来るべきクランクインに向け
2か月に及ぶ楽器練習のスケジュールを
確保してくれました
大義くんのお母様
おじいさま
恋人
吹奏楽部の同級生
主治医の先生
たくさんのキャストへのオファーを始めたのは
2020年の秋から冬にかけて
まもなく情報解禁されると思いますが
信じられないほど
素敵な俳優部に
OKをいただきました‼️
そして、佐伯斗真役は
僕の中では
一人の青年しか考えられなかったのです
関西ジャニーズJr. Aぇ! groupの佐野晶哉くんです
ドラム繋がりで
偶然に佐野くんの存在を知ってから
ネット上にある情報を片っ端から調べました
吹奏楽部出身
歌が抜群に上手い
劇団四季でヤングシンバを演じた
Aぇ! groupでは、ドラムを担当
ピアノも上手い
ダンスも出来る
音楽大学に進み、作曲を勉強中
そして、18歳
中井さんが
市船吹奏楽部の象徴として書いた
佐伯斗真
その人としか思えない経歴です
偶然とはとても思えない
そして
佐野くんの出身地は
僕が生まれ育った街のすぐ近くらしい…
一気に親近感もわきました
「すごい才能を見つけたから、見て欲しい」
20歳のソウル
映画関係者に会うたびに見せた
映像があります
佐野晶哉「#おうちで関ジュ 【名脇役/Sexy Zone (cover)】」
歌もピアノも、心を打ちました
スタッフ一同
佐野くんのファンになるまで
時間はかかりませんでした
その頃始まった
『THE GREATEST SHOW-NEN』を見ながら
どうしても斗真を演じて欲しい
そんな思いが強くなり
佐野くんがドラムを叩く
「break through」
ドラムの軽快なリズムは
まるで、市船ソウルの三連符‼️
斗真役として正式にオファーして
出演OKをいただいた時は
本当に嬉しかったです
神尾楓珠くん
佐野晶哉くん
みずみずしい二人の共演が実現したことで
大義くんが過ごした
吹奏楽部の仲間たちとの青春を
ドキュメンタリーのように描くことが出来る
まもなく
楽器練習がスタートしました
神尾楓珠くんや
吹奏楽部の同級生役の俳優部は
ヤマハさんの協力を得て
ヤマハのスタジオで
楽器の稽古に励みます
佐野くんも大阪にいながら
練習に励んでくれました
初対面は2月
上京してもらった佐野くんは
想像していた通り
繊細で礼儀正しい好青年でした
同郷であることや
ドラム、ピアノ演奏を見ていること
『THE GREATEST SHOW-NEN』での演技
いろいろ話した後
中井さんが
20歳のソウルを書く時に作った
創作メモを見せました
まるでアルバムのような創作メモ
神尾楓珠くんに見せた時
彼は
1ページ、1ページ
時間をかけて
食い入るように見ていました
佐野くんは
中井さんにお願いして
全部のページを並べ
静かに
じっと見つめました
形は違えど
二人の熱い想いを感じた瞬間
市船の赤いジャージを
フィッティングした時
中井さんが言いました
「ようやく斗真に会えた」
そのあと
市船ソウルのマーチングドラムを
練習したのですが
ヤマハの先生が
驚く程の腕前でした
そして
楽譜をその場で渡し
ある曲のピアノを弾いてもらいました
ピアノは自信がないんです
と
謙遜しながらでしたが
素晴らしいピアノ
それでも佐野くんは
家で完璧にマスターして来ますと
ストイックに
言っていた記憶があります
初めて会った時から
佐野くんに言い続けたことがあります
「芝居をしようとしなくていい。佐伯斗真は、音楽とともに育ち生きている自分と重なるはず。自分が感じたままに、20歳のソウルの世界観の中に、存在して欲しい」と
その言葉を
佐野くんは
クランクアップの瞬間まで
大切にしてくれました
そして
ライバル斗真役、佐野くんのピアノは
大義くんを演じる神尾楓珠くんのピアノにも
火を付けたのではないかと思います
音楽とともに育った佐野くんのピアノ
2か月特訓した神尾楓珠くんのピアノ
それぞれに
自分にしかわからない
プレッシャーがあったと思います
ともに
テスト無し
一発本番でパーフェクトな出来でした
ピアノシーンの本番を終えて
着替えた佐野くんと
体育館の外で話した夜がありました
「実は練習でも、パーフェクトに弾けたことが無かったんです」
「練習でたくさん失敗したからこそ、本番は音楽の神様が微笑んだのだと思うよ。天がスターになることを認めた人だけが、本番で神がかりな力を発揮するんじゃないかな」
そのあと
佐野くんと交わした約束
いつか実現する日を楽しみにしています
幻冬舎文庫の
増刷が決まりました
ありがとうございます
映画とともに
大義くんの生きた証を
是非是非
原作本でも体験してください
皆様
よき一週間を
コメント