10年前から5年前くらいかな
当時勤めていた会社のある六本木ヒルズ
あるいは
恵比寿あたりで打ち合わせ飲みした後の
帰り道
駒沢を過ぎたくらいで
決まって僕は
タクシーを途中下車
marvi
って名前の
いまは無きダーツバーに
よく通った
ダーツバーって言っても
あまりダーツはしなくて
オヤジの
音楽に関するウンチクを聞いていた
値段も適当で
口の悪い僕らは
ぼったくりBARだと
文句を言いながらも
なぜか
タクシーの途中下車は
やめなかった
パーカッションを
深夜にたたきまくり
酔っ払って地面で寝た
僕は
お決まりのように
古着のリーバイスに
黒のTシャツ
足元は
サイドゴアブーツか
げんべえのビーサン
マイギター
黄色いレスポール Jr.を
店に置きっぱなしにして
オヤジが、どこかの中古屋から仕入れてきた
フェンダー のアンプで
弾きまくった
客は
ほとんど僕一人だったから
怒られなかったけど
たまに連れがいると
ヘタクソと
ヤジを飛ばされた
あの頃のことを
よく思い出す
今では
渋谷に拠点があるし
下馬にオフィス もある
自分の城で
ギターも弾き放題だし
眠くなれば
床でなくソファで眠れる
好みの音楽に
いつも浸れるし
少なくとも
ぼったくられることはない
インチキな
パワーブレスを
何万円も払って
買わされることもない
(ある日、インチキぶりに頭に来た僕は、大枚を叩いて、買わされたパワーブレスをプロに鑑定してもらった。そして、大事にしていたほとんどの石が二束三文のガラクタだと知ってしまったのだ)
どうしようもなく
不謹慎で
不自由で
不純で
不埒で
ダメダメな日々
眠れないよるに
あの頃のことばかり
思い出すのは
なぜだろう
あの頃
毎日のように会っていた友人たちとは
今では
ほとんど付き合わなくなった
時はめぐり
立ち止まることはない
marviのオヤジとは
二度と会うこともないだろうけど
どこかで元気に
憎まれ口を叩いていて欲しいなw
僕は
新しい世界で
共に生きる仲間たちと
きっと今夜も
ヘタクソなギターを弾く
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